2018.02.16

2月担当 ピアノ 大野瑞穂先生

皆様、こんにちは!ピアノの講師の大野です。

この日記帳を書いている現在は、平昌オリンピックが行われている真っ只中です。4年に一度の祭典。日々努力を積み重ねてきた選手たちが、一瞬の試合にかけて望む姿。それらは音楽の世界のあるものを思い起こさせます。

それは「コンクール」です。

音楽の場合、演奏を披露するその数分間(リサイタルだと90分近く)のために、来る日も来る日も練習します。

しかしながらコンクールとなると、ただの演奏会とは異なり、演奏を審査されるという、芸術なのに不思議なことではありますが、謂わばスポーツ的な要素が入ってきます。

 ちょうどこの2月のオリンピックが開幕した頃、コンクールに関わる仕事が沢山あり、とても嬉しいことに、我がクラスの小さなピアニストたちも大変素晴らしい成果を上げてくれました。

こちらの記事に詳細が掲載されています。

真摯にピアノに取り組んだ努力が実を結んだことを、心から祝福したいです!

最近の日本では瞬く間に大なり小なりコンクールの種類が増え、業界の中でも専門家共々驚いています。元来音楽は競うものではありませんが、どのように音楽コンクールを利用すれば良いのかと考える必要があります。

音楽コンクールの場合、人が人を評価するために一過性のものであったり、ちょっとした運が左右することが多々あります。

また、子供のためのコンクールだとやはり基礎的な部分が目に付いたり、本格的な音大生やピアニストの登竜門のようなコンクールでは、舞台に立った時のオーラや演奏家としての資質を備えているかなど、それぞれの年齢に応じて、また審査員それぞれ異なった視点から聴いているかと思います。

しかし、やはり重要なことは作曲家が残した作品に対して、どれだけの表現を伝えられるかということではないでしょうか。

自分自身も昔はコンクールを舞台経験のために利用していましたが、良い結果に結びつけばとても嬉しいし、良くない結果であっても、なるべく失敗から学んだり、欠けているものを考えるようにしました。

今度は自分が審査する立場になり、やはり心に伝わる演奏に出会った時は、とても幸せな気分になります。

そして、参加するにはどうしても結果にこだわりがちになってしまいますが、聴いている人の心を捉えられる演奏をしなければ、作品の意味がなくなってしまいます。やはりスポーツとの大きく異なる点はそこにあり、音楽を単なる数値化で判断するのは難しいことです。

結果を全てと捉えず、きちんと音楽と向き合えていたかということが重要なのかもしれません。

今回受賞出来た彼らは、難関の”かながわコンクール”等にも入賞しているため、舞台に慣れているというのもありますが、それぞれが音楽表現したいという心を持ってピアノを演奏してくれているように感じました!

指導者として、また心新たに生徒さんたちと素晴らしい音楽に取り組もうと思える2月でした。

長文のご拝読ありがとうございます。