2018.03.29

3月担当 ジャズサックス 石賀直之先生

皆さんこんにちは。いよいよ春本番ですね。
日々の音楽練習にとってもよい季節となってきました。

今日は最近聞いた話で印象深い「リズムに関する話」を皆さんにご紹介いたします。

楽器を演奏したり歌ったりする上で、リズムはとても重要なものであることはジャンルを超えて共感するところだと思います。
しかしながら、リズムに関して苦手意識を持っている方も多いと思います。日本人はリズムが苦手な人が多い、ということもよく言われるところです。

一般的に私たちはリズムというのはメトロノームに対して正確にアプローチできることがもっとも大切なスキルと思っています。しかし、それだけではパソコンで作った音楽と同じになってしまいますね。

聴いていて感動したり思わずウキウキした気持ちになるリズムとはどのようなものなのでしょうか。

実は、もともとリズムと言うのは、

「1 1拍の正確さ」
「2 裏から表へのスピード感」
「3 小節線を飛び越える大きな捉え」

3つの要素から成り立っているそうです。
しかし、多くの人は3つのうちの「メトロノームのように正確なリズムが欲しい!」という一つの面からしかリズムを見ていません。

心が動く演奏は、ジャンルを超えてこの3要素を大抵全て表現しているものです。
さらに興味深いことに、これらの3要素はお互いを補完しながら素晴らしいリズム感覚を生み出していることです。

それぞれの持ち味を生かしながらよいものを作り上げていくのは、なんだか個性を大切にしながら互いに支え合っていく人のあり方になぞらえることもできそうな話ですね。

さらに言うと、この3要素がただ存在するだけでも物足りず、曲のシチュエーションに合わせて、まさに立体的に絡み合いながらそれぞれの比率を変えて行くことにより、素晴らしい音楽をを常に生み出していくことができるそうです。
この点に関しては私も目下研究中です。

皆さんも是非リズムの3要素を意識して日々の練習に励んでみてください。

ジャズサックス科講師 石賀直之