2018.09.26

9月担当 ジャズサックス小川先生

残暑もようやく和らぎしのぎやすい季節となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。

先日、私のクラスの発表会をさせていただきました。

前回開催から引き続きご参加いただいた生徒さんから今回初参加の生徒さんと経験も楽器経験年数も様々な方が楽しくしっかりとした演奏をしていただきました。

みなさん普段のレッスンでの成果が存分に発揮されていて講師冥利につきる1日でした。そこで生徒さんの演奏を聞いていて思う事がありましたので少し書いてみます。

 皆さん曲のフレーズや進行やメロディーをしっかりと練習しておりそれはとても素晴らしいと思います。しかしながら音の質や音程がそっちのけになってしまっているようでした。

 やはりどんなすごいフレーズを早く演奏したとしても音質が悪く音程が取れていない演奏は良い演奏になり得ない。

逆にシンプルなフレーズを音程よく説得力のある音質で演奏するほうが良い演奏と感じるはずです。

能の創始者、世阿弥も「基本の中から技が出来上がり、基本がなく技はない」といったような言葉をのこしているそうです。

技は基本の動作の中から繰り返す内に無駄な部分が削げ落とされ洗練され昇華された結果、技となるという事なのでしょう。

サックスで言えば、基本練習のロングトーンとスケール練習がこれにあたると思います。単体で練習をしていてもこのロングトーンが実際に演奏に役立つのかはとてもわかりにくいと思いますし、スケール練習がフレーズに変換されていくのは相当先の話になります。

しかしながらこの過程を通らずして理想の演奏つまり技には到達しえないのではないでしょうか。

課題のフレーズを演奏する事はもちろん重要な練習にはなりますが、基本はやはりロングトーンやスケール練習になり私も含めもっと基本の練習に励まないといけないなと感じました。

といったような事を考えさせられる発表会で自身の勉強にもなりました。